子連れ再婚について、「子どもが中学生の時期は難しい」と言われているのをご存じでしょうか?
うまくいきにくい理由には、子どもの思春期が大きく関わっています。
今回は、子どもが中学生の場合の子連れ再婚における、うまくいきにくい理由と対処方法について書いていきます。
離婚・再婚している人はどのくらいいる?
現在では、離婚も再婚も、特別ではない時代になりました。
なぜなら、次のようなデータがあるからです。
- 離婚は3組に1組
- 再婚は4組に1組
予想以上に、離婚・再婚している人が多いのが分かりますね。
シングルマザーが再婚する前に確認しておきたいポイント
再婚が珍しくない時代ですが、もう一度離婚するのは避けたいもの。
ここでは、シングルマザーが再婚する前に確認しておきたい2つのポイントをお伝えします。
- 子どもが再婚を嫌がっていないか
- パートナーが子どものことを軽く考えていないか
大事なことは、「子どもを最優先に考える」ということです。
子どもが再婚を嫌がっていないか
子どもは、「母親に笑顔でいて欲しい」といつも思っています。
とはいえ、再婚によって大きな影響を受けるのは、間違いなく子どもですよね。
日頃から子どもとコミュニケーションを取り、「今の生活をどう思っているか」「今後どうしていきたいのか」「再婚についてはどう思っているか」など、子どもの気持ちに耳を傾けてあげてください。
その中で、少しでも子どもが再婚を嫌がっている様子なら、再婚をもう少し待ったり、問題を解決できないか考えてみてください。
子どもの思いを無視して、再婚を強行突破するのはやめたほうがいいですね。
パートナーが子どものことを軽く考えていないか
パートナーは、あなたに好意を抱いているかもしれませんが、子どもに対してはどうでしょうか?
「私のことを好きなのは伝わってくる、でも子どもには無関心かも…」と感じたら要注意。
あなたには優しくても、「子どもに冷たく接する」可能性があります。
また、無関心ではなくても「子どもの問題は、なんとかなる」と考えている人も注意しましょう。
あなたと再婚する心構えはできていても、「父親になる覚悟」ができていない可能性があります。
少しでも疑問に感じることがあれば、目をそらさずに向き合いましょう。
うまくいきやすい子連れ再婚のタイミング
では、うまくいきやすい子連れ再婚のタイミングは、いつなのでしょうか?
具体的には次の3つです。
- 子どもが2歳以下
- 子どもから再婚を提案されたとき
- 子どもが自立してから
順に見ていきます。
子どもが2歳以下
子どもが2歳以下であれば、子連れ再婚がうまくいきやすいと言われています。
誰しも、赤ちゃんだった頃のことは覚えていないですよね。
幼児期健忘というのですが、人間が詳しく思い出せるのは3歳以降の記憶で、それ以前はほとんど覚えていないそうです。
もちろん、赤ちゃんも記憶するのですが、長く保存しておくことができないと言われています。
つまり、子どもが2歳以下であれば、父親の記憶がないので、あまり抵抗なく受け入れてもらえるということですね。
子どもから再婚を提案されたとき
子どもから「お父さんが欲しい」「お母さん再婚したら?」などと言われたときも、子連れ再婚がうまくいきやすいです。
再婚を子どものほうから提案してくれていますから、子どもの中で気持ちの整理がついて、母親が再婚することに前向きということですね。
子どもが自立してから
子どもが経済的に自立し、一人暮らしを始めてからの再婚も、うまくいきやすいです。
何より、再婚相手と子どもが一緒に住む必要がないので、子どものストレスは少ないでしょう。
また、子どもも成長し、自分の人生を歩んでいるので、母親の残りの人生や生活を心配していますよね。
そのため、母親にパートナーがいることは、子どもの安心につながります。
できれば避けたほうがいい子連れ再婚のタイミング
反対に、できれば避けたほうがいい子連れ再婚のタイミングは、いつなのでしょうか?
次の2つです。
- 子どもが小学校高学年~中学生
- 自分の親が再婚に反対している
順に見ていきます。
子どもが小学校高学年~中学生
子どもが小学校高学年~中学生の時期の子連れ再婚は、できれば避けたほうがいいと言われています。
この時期の子どもは、思春期を迎え、身体が大人へと変化しますが、心の成長が追いつかず、精神的に不安定な状態。
心も身体も、子どもではないけれど大人でもない思春期は、ただでさえ反抗期と言われるくらいですから、些細なことでもケンカになります。
この時期の再婚については、慎重に考えましょう。
自分の親が再婚に反対している
自分の親が反対している状態での再婚も、できれば避けたほうがいいです。
色々な問題を解決して、あとは親だけが納得していない場合、「きっと時間が解決してくれるだろう」と再婚に踏み切ってしまうのは、おすすめしません。
自分達がよくても、子どもにとっては大切なおじいちゃんとおばあちゃんなので、関係が気まずくなってしまったら、子どもにとって大きなストレスとなります。
いざというときに助けてもらえないのも、つらいですよね。
何を心配して反対しているのか、反対理由を丁寧に聞き、時間をかけて説得しましょう。
とはいえ、自分自身も自立した大人です。どうしても親の理解が得られない場合は、自分で責任をもつことを前提に、再婚してしまうという選択肢があってもいいでしょう。
中学生の子連れ再婚がうまくいきにくい理由
子どもが思春期の場合の再婚は、できれば避けた方がいいとお伝えしました。
ここでは、中学生の子連れ再婚がうまくいきにくい2つの理由について書いていきます。
- 再婚相手と子どもがうまくいかない
- 再婚相手に対して嫌悪感を抱いてしまう
詳しく見ていきますね。
再婚相手と子どもがうまくいかない
中学生の子連れ再婚は、再婚相手と子どもがうまくいかない場合が多いようです。
思春期になると、自我が芽生え、「自分はどういう人間で、他人からどう見られているのか」ということが、とても気になりますよね。
そんな中で母親の再婚となると、「母親は自分よりも再婚相手のほうが大事なんだ」「再婚相手に母親を奪われた」と感じ、自分に自信をなくしてしまったり、孤独を感じてしまったりするようです。
子どもでもなく大人にもなりきれていない中学生にとって、突然父親になった人を受け入れることは、とても難しい問題と言えるでしょう。
再婚相手に対して嫌悪感を抱いてしまう
中学生の子連れ再婚は、再婚相手に嫌悪感を抱いてしまうことも多いようです。
思春期は、親に対して客観的な目を持つようになり、異性への関心も強くなる時期。
そこで母親の再婚となると、母親に対して女性の部分を感じてしまったり、知らない男性と一緒に住むことに拒絶反応を示してしまったりするようです。
性に関して敏感な時期である中学生にとって、男女関係を連想させる母親の再婚は、受け入れがたいものと言えるでしょう。
中学生の子連れ再婚「再婚相手の紹介の仕方」
中学生の子連れ再婚は、非常にデリケートであることがわかりました。
とはいうものの、この時期に再婚したい場合、どのように再婚相手を紹介したらよいのでしょうか?
次の2つを意識しましょう。
- 最初から再婚相手として紹介しない
- パートナーと子どもが一緒に過ごす時間を作る
最初から再婚相手として紹介してしまうと、子どもも身構えてしまいます。
まずは、再婚相手ではなく「友人」として、子どもにパートナーの話をしてみましょう。
そして、徐々にパートナーに関する会話を増やしていき、子どもが嫌悪感を持っていなそうなことが確認できたら、パートナーと子どもが一緒に過ごす時間を作ります。
何かを一緒に体験したり、色々な話をしたり、子どもとパートナーが接する時間を少しずつ増やしていきましょう。
ここで大事なことは、時間をかけることです。
中学生の子連れ再婚「子どもに伝えること」
ある程度の期間を経て、パートナーと子どもの関係性に問題がなさそうであれば、次の3つを伝えます。
- 再婚を考えている人がいること
- 再婚相手を「お父さん」とは呼ばなくてよいこと
- 子どもの父親は前の夫であり、今後も自由に会えること
今後にかかわる大切なことなので、子どもが不信感を持たないよう、納得するまで時間をかけて話しましょう。
中学生の子連れ再婚「子どものためにやるべきこと」
子どもが再婚を認めてくれたとしても、完全に安心してはいけません。
頭ではわかっていても、心がついていかないことってありますよね。
まさに子どもは今、頭では再婚を認めたけれど、心がついていかず複雑な心境なのです。
そこで、子どものために、あなたがやるべきことは次の3つです。
- 子どもの感情をすべて認める
- 新生活について子どもの意見を尊重する
- 性に配慮する
詳しく見ていきますね。
子どもの感情をすべて認める
子どもの状態はとても不安定で、昨日は再婚に前向きな発言をしたと思ったら、今日は再婚に対しての怒りをあらわにしてくるかもしれません。
どれが本心なのかと思い悩むかもしれませんが、全部が子どもの本当の気持ちです。
ネガティブな気持ちもポジティブな気持ちも、子どもが一生懸命に再婚を受け入れようとしている証拠。
子どもの感情をすべて受け止め、認めてあげましょう。
新生活について子どもの意見を尊重する
子どもは、親の離婚や死別という、自分ではどうしようもない現実を受け入れ、それに伴う変化を、健気に乗り越えてきました。
そんな中、親の再婚によって、子どもの生活環境は再び大きく変わるのです。
変化による子どものストレスが最小限となるよう、新生活については、住み替える家や学校など、できる限り子どもの意見を尊重しましょう。
自分で決められる部分があることで、ストレス軽減になるのはもちろん、「自分の存在を認めてくれている」と感じ、子どもの自己肯定感にもつながります。
性に配慮する
思春期は、親に対して客観的な目を持つようになり、異性への関心も強くなる時期だとお伝えしました。
母親の再婚は、男女関係を連想させる部分があるため、女性としての部分を見せないように、十分注意しましょう。
性に関しては、特に注意し、プライバシーを守る配慮が必要です。
まとめ
今回は、子どもが中学生の場合の子連れ再婚における、うまくいきにくい理由と対処方法についてお伝えしました。
子どもが中学生の場合、子連れ再婚は難しいと言われていますが、段階を踏んで丁寧に時間をかけて進めれば、絶対に無理ということはありません。
ひとつひとつ問題を解決して、ぜひ幸せな再婚をしてくださいね!